自分が修士一年の時点で知ってたらよかったと思うブログとか本とか

※この記事は、コースの飲み会で酔った勢いでなされた約束に基づいて書かれています。先生!とりあえず一本目は書きましたよ!

 

何を書こうかちょっと考えたのですが、これから研究が始まる修士一年生や修論を控える二年生がいるので、エラそうな目線で自分が研究するときにとても助かったものをコメント付きで挙げていきたいと思います。

 

1、読書猿氏のブログ

https://readingmonkey.blog.fc2.com/

何はともあれ全てはここから始まる。勉強法についての極めてシンプルな説明から、身もふたもない論文の書き方に関する記事、果てはコミュ力の鍛え方までそのレンジは広い。いろいろ言いたいこともあるのだが、一言でこのブログを表すなら、独学する人のための知恵と試行錯誤が詰まっているブログ。

千里の道を歩くための歩き方に関するブログなので、ムキムキになるためにどうしたらいいですかという質問に対して、筋トレしろと返すようなものが多いが、それでも独学という過酷な営みへ挑戦する者に対してとても寄り添っていると思う。

 

2、アイデア大全

3、問題解決大全

 

 

同じ著者が、上のブログをベースに書き上げたハウツー本、と思いきや、単なるハウツー本ではない。アイデアの生み出し方、問題解決の方法に関する人文書という看板が掲げられている。つまりこのテーマに関する古今東西の情報が網羅的に記されている。

私は、例えば、論文にもう少し突っ込みを入れたいときは、論文をじっくり読んでからバグリストを作ってみたり、事例を考えるときに現状分析ツリーを作ってみたり、という風に使っている。

まだまだ使いこなせているとは言えないが、考えるということを具体的な行動や作業へと変換することは、ぼんやりとあれこれ思考をこねくり回して結局何も出てこなかった、ということを防げる。

 

4、博士号のとり方

博士号のとり方[第6版]―学生と指導教員のための実践ハンドブック―

博士号のとり方[第6版]―学生と指導教員のための実践ハンドブック―

 

もともとは違う出版社から旧版が出ていたが、最新版の翻訳はこれ。

学生として、研究の方法だけでなく、博士号とは何か、研究を完遂するための指導教員との関係の築き方や、自分が体験するであろう心理的な変化などが具体的に書かれている。

ともかく、単なる研究の方法に留まらないのがいい。しかも著者らは社会科学系の教員なので、なにかと理系に偏りがちな気がする関連本の中で、文系に優しいと思う。

博士課程を少しでも考えるならまずはこれを読みましょう。ていうか私は学部三年の時にこれを読むべきだったよ・・・

 

5、論文作法

6、リサーチの技法

論文作法─調査・研究・執筆の技術と手順─ (教養諸学シリーズ)

論文作法─調査・研究・執筆の技術と手順─ (教養諸学シリーズ)

 

 

リサーチの技法

リサーチの技法

 

 問いを設定し、それについての情報を集め、集めた情報を分析して論文としてまとめるという一連の作業を、極めて具体的に説明したもの。

エコの論文作法は、実際に調べ物をする際にどのような行動をとるかを、実際の図書館を設定して説明してくれる。とても古い本なので、今はPCで検索という手段を使うが、それでも本質的な部分は変わらないと思う。

リサーチの技法は、問いの立て方の説明がとても詳しく書かれていると個人的に思う。特に抽象の階段の上り下りの仕方の説明がいい。自分の研究テーマを考えるときに常に付きまとう「その研究に意味あんの?(それがどうした)」という疑問に対処する方法を教えてくれる。

 

7、発声練習 http://next49.hatenadiary.jp/

とりあえず、ブックマーク順に並んでる記事を一通り読むのが良いと思う。

研究発表での質問の仕方、進捗報告のやり方、締め切り前のヤバい状況での具体的な対処法など、そのまま使える情報がたくさん載っている。

書いている人が大学教員なので、大学教員目線での院生指導の試行錯誤が垣間見えていいと思う。特に進捗報告に対する考え方とか。

 

とりあえずはこんなところで、また思いついたら追記したいと思います。

でもこうやってみると、読書猿氏が書いてるか、紹介した内容ばっかなんだよなぁ。